新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング 【唐木元】
文章記載にあたり準備と法則を守る
文章のレベルアップは「事実」「ロジック」「言葉づかい」の順に積み上げていく
文章作成にあたり、主眼をセットする。
「主眼は別の言葉でいえばコンセプト、切り口だったよね。あなたなりの切り口を考えて下さい」
文章作成の前に、構造シートを作成する。構造シートのフォーマットは以下。
構造シートフォーマット
1. 線を引いてテーマ欄を作る
2. 箇条書きで話題を列挙する
3. 話題を眺めて主眼を見定める
4. 主眼をテーマ欄に書き込む
5. 話題の順番を考えて番号を振る
構造シートは手書きで書く
基本の構成は「サビ頭」
骨子は「要素・順番・軽重」、もしくは「何を、どれから、どれくらい」。一番思考に時間がかかるのが「順番」
○サビ頭の構成例
結論 - 問題提起 - 状況説明 - 付帯情報
いずれにしても目標は「完読」。
主語と述語を意識しながら構造に還元して読む
文章を読み返すときは、一文一文を構造に還元して読むことを心がけて下さい。「構造に還元して読む」とは、並みいる修飾節をかき分けて、文章の核になる主語と述語、目的語をはっきりつかみ捕りながら読むということです。
自分の書いている文の主語はどれか。常に意識しながら読み進むように心がけて下さい。
ひとつの文で欲張らない
言いたいことは何か、意識しながら書くこと。
一文で朗々と語り継いでいくスタイルは美文調ともいわれ、雄弁なイメージを持たれがち。しかし読み手にとっては文意を追う負荷が増える一方であり、実用的な文章には不向きといえます。
基本のスタイルは一文一義の原則。情報を小分けに運ぶと、混乱も負荷も減らすことができます。
一文ごとの文章の意味を確認し、つながりが強い文は敢えて同じ文にする必要もある。
伝聞表現は腰を弱くする
どこまでが事実でどこまでが自分の意見かの線引を意識して取材分を書く必要がある。仮に憶測が入っても、「聞いたことは事実」であるため、断定調で書く。
誠実さとキャッチーさを天秤にかけて、言い切る勇気を持ちましょう。
他人から聞いたことを自分の言葉で語るのはそもそも厚かましい行為だと理解した上で、それでも断定する心意気を持ちましょう。
係り受けの距離を近づける
主語と述語、修飾語と被修飾語は、基本的に近づけて書くようにしましょう。
正しく誤読の少ない文にするには、係り受けの距離を縮めるのが基本です。
文章は、どうすれば完読してもらうかを意識しながらの記載をする。
体言止めは読者に負担を与える
体言止めは便利だが、読み手が述語の構造を理解しなくてはいけない。意味を隠さない。
体言止めは、便利だけど読み味を落とす、諸刃の剣と覚えて下さい。
わからないことは一言でも書いてはいけない
どんなジャンルの文章であれ、自分が理解していない言葉を一言足りともかいてはいけません。
「こういうことだろう」でなんとなく書かず、必ず検索して概要は理解しておくこと、それば絶対の条件です。
もやもやに対する感受性を落とさないこと!
文頭一語目に続く毒展は頭の悪そうな印象を与える。
△ さらに、その公演では…
○ さらにその公演では、…
約物の使い過ぎは下品さのもと
「☓☓」「○○」等は使い過ぎない
主観の押し付けは読者を白けさせる
感激した、感動した、好き、嫌い 等の多用 = 主題がブレる。基本は「事実」
インタビューの基本は「同意」と「深掘り」
飽くまで気持ちよく話してもらうことを意識する。
私の考える理想のインタビューは、インタビューアーが「すごいですね」と「それってどういうことですか?」の2つしか言わない状態です。
インタビューはこちらの意見をぶつける場でも、言って欲しいことを言わせる場でも、相手が隠していることを暴く場でもありません。
予想外の答えにこそ「おいしい」内容が現れる。
インタビュー相手の話を聞いている最中、自分の中に違和感や疑問が宿る瞬間を見逃さないで下さい。それこそが深掘りの目印です。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネスシリーズ)
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